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広島東洋カープの経営事情と最近の人気ぶり

※昨年のエントリーです。

遂に届きました~カープうどん帽子。(ニューエラ製)
もうこの企画力には毎度あっぱれ。
本当はこれが欲しかったのですが、即完売だったので、
http://www.shop.carp.co.jp/shop/i515900.html
今年の新作買いはカープうどん帽子にしました。
ちなみにシーズン中もなにか「事件」が起きると、翌々日にはそれがTシャツ化されて販売されます。
(カープ球団内のKPIで、事件発生日から一週間でお客さまに届くように企画~発送まで行うスピードぶり。)
だいたいこの手の緊急企画商品は即完売で、手に入れるのが困難です。。
数年前に監督がブラウンだったときに、審判のジャッジに抗議してベースを投げた事件がありましたが、即Tシャツ化されたのがここ数年で一番印象的な例です。
その他にも若手投手が初完封するとTシャツになったりもします。
今年はグッズの売れ行きがかなりいいみたい。
http://carp-matome.blog.jp/archives/1018885209.html
(黒田のユニフォームも手に入れた自分を褒めたい。)

さて、
なんで毎度こんなびっくり商品を出しているかですが、
カープが12球団で唯一親会社を持たない市民球団であることが関係します。ご存知の方多いと思います。
日本での野球でもサッカーでも同じなのですが、親会社がある場合、チームが赤字になると補填が入ります。
横浜Fマリノスの樋口社長が脱赤字補填を掲げてクラブ経営に乗り出していたりもします。(結局昨年赤字のため日産から補填となったようですが。それほどスポーツビジネスは難しい?)
本題戻りますが、カープは親会社がいないので、赤字=チーム解散に繋がります。(内部留保がかなりあるとのウワサもありますが)
ですので、如何なる手段を用いても黒字死守が至上命題の野球チームです。
結果をみてみますと…少し前のデータですが、
「2013年決算、広島カープは初優勝した1975年以来39年連続の黒字となった。」
そして2013年決算では、
「売上高は約100億円、最終利益は2~3億円程度で推移していて、年棒もおおむね総額20億円程度に抑えられています。」
http://www.tkc.jp/cc/senkei/201407_special02.html
見事に球団維持に成功
+2013シーズンでは16季ぶりのAクラス入り、2014もAクラス入りと成績も着いてくるようになってきました。

なぜ物販にここまで力を入れているのか、引っ張りましたが以下の通り。
プロ野球球団の収益構造は、「主に収入がチケット売り上げ、放映権、スポンサー・広告収入、 飲食料・グッズ収入、ファンクラブ会費・野球教室開催収入など」で構成されておりますが、
あくまで地方球団のため、放映権、チケット売上が関東の球団に比べ劣ります。
そのためグッズ収入など、他球団のと収入構成の差別化が図られています。(ちなみに支出である選手年俸も他球団と比べ悪い意味で差別化。。)
ここまで書くとがめつい印象しかないですね。
一方ファン目線でこれを考察すると、このビジネスの仕方で毎年楽しい思いをさせてもらってます。
グッズにしてもネットで個性的なグッズがどれも欲しくなります。
広島のマツダスタジアムに行けば、他の球場と比べると倍近い面積のあるスタジアムショップがあります。
(ついでに入場してからもデカいショップがあります。ライトスタンド側に。実は他のスタジアムでは何故か入場後のショップはありません。通路でチョロっと販売してるくらい。)
ご飯も美味しいのです。

なのでコンテンツとして幅があるところがポイントだと考えています。
普通の球場、球団の試合を見に行ったらコンテンツは野球の試合のみ。
女性だったら飽きます。
そうではなく、ショッピングであったり、球場自体を楽しめる作りであったり(マツダスタジアムはどのチケットでも球場を周回できる)、ご飯が美味しかったり、BBQなんかもできたりするブースもあったりと、
コンテンツに幅を持たせてファンにする、リピートしてもらうことが肝。
そういった効果もあって、年間来場者数はだいたい140万人くらいを維持してるようです。
実は他球団よりは少ないのですが、
広島の人口が約100万人なので、市民の1.5人は来てくれている計算となり、球団側としてはポジティブに考えているようです。
長くなりましたが、貧乏球団が凝らした知恵がファンとの絆を深めているというお話でした。
今年は優勝できるでしょうか。
注目されすぎで逆に心配。